世界の食料が直面する気候リスクとその適応策
本レポートは、Pensions for Purpose Awards 2025 において、Best Climate Action部門の受賞作となりました。
世界の食料システムは、人口増加、経済成長、都市化の進展によって拡大する需要に対応するという課題に直面しています。その一方で、気候リスクや異常気象による脅威はますます深刻化しています。
この懸念は、現在の政策や気候変動対策の進捗を前提とすると、世界の気温上昇が2050年までに2.5度に達する見通しであることによって、さらに強まっています。これは、世界の食料システムに関わるステークホルダーが、今後数十年にわたり、気候リスクや異常気象の影響をますます強く受け続けることを意味します。
こうしたリスクへの対応を支援するために、本レポートは、気候変動や異常気象が世界の食料サプライチェーンに及ぼす主要な影響について理解を深めるとともに、食料安全保障、レジリエンス、そして商業的リターンを支えるために取り得る具体的な対策を提示することを目的としています。
そのため、本レポートでは以下の点を扱っています。
- 今後10年間で、世界の主要な食料コモディティにどのような気候リスクや異常気象の影響が及ぶのか
- そうした影響に対応し、食料システムの安全保障、レジリエンス、商業的リターンを支えるための緩和策・適応策にはどのようなものがあるのか
- 投資家が農業・食品関連企業に対してエンゲージメントを行い、支援できる機会にはどのようなものがあるのか