マイクロプラスチック汚染
マイクロプラスチックに関連する環境および公衆衛生上の懸念について考察します。マイクロプラスチックが地球環境に与える問題への対処法と、私たちを含む多くの関係者が果たし得る役割について提言します。
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また、エグゼクティブサマリー版(7ページ)とサマリーレポート版(25ページ)も本ページ下部よりご覧になれます。
マイクロプラスチックとは、どのような問題ですか?
プラスチックは、その汎用性と製造コストの低さから、日常生活のほぼすべてのものに組み込まれ、活用されています。プラスチックは、世界中に豊富に偏在しているため、プラスチック問題への関心は高まっており、環境に及ぼす悪影響について懸念が深まっています。
マイクロプラスチック問題の規模はどのくらいの大きさですか?
毎年、海洋に流れ込んでいるプラスチックの量は1,000万トンを超えると推定されており、そのうちの約100万トンは、「一次」マイクロプラスチックに分類されます。「一次」マイクロプラスチックは、海洋に流れ込んだ一片5mm未満のプラスチックの小玉、破片、繊維のことを指します。
マイクロプラスチックの主要な発生源は、自動車タイヤ、合成繊維、塗料、パーソナルケア製品です。マクロサイズの大きさで海洋に流れ込み、その後、マイクロサイズの粒子に微細化したプラスチックは、「二次」マイクロプラスチックと呼ばれています。
なぜ懸念するのですか?
マイクロプラスチックは、海洋生物により摂取され、これら海洋生物の成長、発達、生殖に負の影響を及ぼすことが示されており、その結果、環境破壊をもたらし、同様に、ヒトの健康にも悪影響をもたらす可能性があります。
マイクロプラスチック汚染の原因や取り得る解決策、特に、マイクロプラスチックが海洋に流入することを防ぐ重要性への理解は高まっている一方、マイクロプラスチック問題は、政策立案者、企業、投資家から海洋マクロプラスチック汚染や廃棄物管理ほどの注目を受けていない状況です。
レポートの4つの目的
- マイクロプラスチック汚染に伴う環境・公衆衛生上のリスクについて、政策立案者、企業、投資家の間での意識の啓発を図ること。
- マイクロプラスチック汚染の主要な発生源、海洋への流入経路、および動物やヒトの食事への流入経路を分析すること。
- 海洋に流れ込むマイクロプラスチックを減らすために取り得る措置を明らかにすること。
- マイクロプラスチック汚染の緩和に向けて、投資家がどのように貢献できるかの具体策を検討すること。
Ella Harvey, Dr Rory Sullivan and Nicky Amos著